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2.夢・記号

   「夢・記号たち」


  最近、妙な夢ばかりみる
  ゆめのなかに
  文字が出てくる
  「夢」
  最初にみた文字のゆめ
  暗闇の中に白抜きで
  浮かび上がる
  ああ、ゆめをみるとはこのことなのだ
  ふふっと笑いながら
  おれは目覚めた

  次に出てきた文字のゆめ
  「女」
  交差した下肢の付け根が
  妙になまめかしくて
  おれは興奮しながら目覚めた

  そのあと次々に
  文字のゆめをみる

  目覚めた朝は通勤電車の中で
  ゆめの意味を反趨するのだが
  いつも心の瞳孔に残るのは
  文字のかたちだけ

  その朝も
  ゆめの文字の意味を
  あれこれと考えながら時を過ごす

  どやどやと人混みが移動をはじめた
  (電車が駅に着いたらしい)

  まなこを凝らすと
  おびただしい数の記号たちが
  ドアに向かって殺到しているところだった

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